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性格の不一致でも離婚はできる?

性格の不一致でも離婚できますか,というご質問を受けることがあります。
このご質問に対する回答は,離婚をするための方法や裁判上の離婚原因と関連してきますので,まずは,離婚をするための方法論,裁判をした場合に離婚が認められるための要件(「裁判上の離婚原因」といいます。)について,お話をしていきます。

1 離婚をするための方法論
「離婚」とは,法律上の婚姻関係を将来へ向かって解消する制度をいいます。ここでは,離婚をするための手段としてはどのような方法があるかを説明していきます。
⑴ 当事者は協議により離婚することができると定められています(民法763条,765条)。
当事者間で離婚をすることが決まった場合には,必要事項を記載した離婚届用紙を本籍地又は所在地の役所に提出することによって離婚することができます。
⑵ 当事者間の話し合いで解決できない場合,離婚をしたい当事者としては「裁判で離婚をする」と考えるかと思います。
しかし,いきなり離婚を求める裁判(「離婚訴訟」といいます。)をすることは,原則としてできないことになっていますので,まずは家庭裁判所に離婚調停(正確には「夫婦関係等調整調停(離婚)」。)を申し立てることになります(人事訴訟法2条1項,家事事件手続法244条,257条2項)。
調停では,調停委員2名と裁判官1名で構成される調停委員会(実際に直接話を聞いてくれるのは調停委員のみです。)が当事者双方から話を聞いて,合意の成立を目指していくことになります。第三者を介しての話合いというイメージです。
協議離婚も調停離婚も最終的には当事者の合意がなければ離婚は成立しないので,相手方の離婚意思が重要になってきます。
⑶ 問題は,相手方が協議によっても調停によっても離婚には応じない,という場合です。
制度の上では,審判離婚(家事事件手続法284条)という制度もありますが,この制度は,家庭裁判所が職権で行う制度であり,当事者が申立てをすることはできませんので,一般的には離婚訴訟(人事訴訟法2条1項)によって離婚を求めていくことになります。
⑷ 離婚訴訟では,当事者の一方が「離婚したくはない」と言っている場合に,当事者間の婚姻関係を解消させるか否かを裁判官が判断します。
離婚も結婚(婚姻)と同様に当事者の意思が重んじられる身分行為ですので,当事者の意思に反して離婚を認めることは簡単ではありません。
どのような原因があれば離婚を認めるのかについては法律で定められています(民法770条1項)。
このように,離婚を求める原因は何か,というのは,主として裁判で離婚を求める場合に問題となります。
そして,裁判によって,離婚の原因があると判断された場合(但し,婚姻の継続を相当と認めるときを除きます。),判決をもって離婚をすることができます(民法770条1項,2項)。

2 離婚原因について
民法770条1項は,裁判上の離婚原因として,①配偶者の不貞行為(1号),②配偶者による悪意の遺棄(2号),③配偶者の3年以上の生死不明(3号),④配偶者が強度の精神病にかかり,回復の見込みがないとき(4号),⑤その他婚姻を継続し難い重大な事由があるとき(5号),が定められています。以下,簡単に説明をします。
⑴ 「不貞行為」(1号)とは,配偶者のある者が自由意思に基づいて配偶者以外の者と性的関係を結ぶことをいいます。離婚訴訟においては,よくなされる主張です。
⑵ 「悪意の遺棄」(2号)とは,正当な理由なく同居義務,協力義務,扶助義務を果たさないことをいいます。
⑶ 「3年以上の生死不明」(3号)とは,3年以上生存も死亡も確認できない状態が続いていることをいいます。
⑷ 「強度の精神病にかかり,回復の見込みがないとき」(4号)とは,夫婦間の協力義務を十分に果たせないほどの精神障害があり,回復の見込みがないことをいいます。強度の精神病に該当するかは,専門医の鑑定を踏まえての判断になります。
⑸ 「その他婚姻を継続し難い重大な事由があるとき」(5号)とは,1~4号には該当しないものの,1~4号に匹敵する程度に婚姻関係が破綻し,回復の見込みがないことを意味します。具体的にどのような事情を持って破綻していると判断するかは,裁判官が様々な事情から判断することになりますが,別居期間が相当期間に及んでいることは必須であると思います。
1~4号の原因が明確にあることは少ないので,多くの離婚訴訟において「その他婚姻を継続し難い重大な事由がある」という主張が主たる主張となっています。

3 性格の不一致を原因とする離婚の可否
では,性格の不一致を理由として離婚をすることはできるのでしょうか。やっと,ご質問に対する回答です。
性格の不一致のみでは,直接的には裁判上の離婚原因には該当しませんので裁判離婚は難しいと言わざるを得ません。しかし,協議や調停によって離婚をすることは可能です。当事者同士での話し合いでの解決は難しくても,調停を申し立てた上で,なぜ離婚をしたいのか,離婚意思が強固であることを明確に伝える(言葉のみならず態度でも)ことで,相手方が離婚に応じるケースもあります。
また,性格の不一致だけでは裁判離婚は難しいですが,性格の不一致により別居期間が3年を超えるなど長期間にわたる場合には,婚姻関係の回復を図ることは難しいということで裁判離婚が認められることもあります。

4 最後に
当事務所では,多くの離婚事件を解決してきていますので,ご相談者に適した解決への道筋を示すことができると思います。一人で思い悩まずに当事務所の法律相談をご利用ください。

投稿者 : admin|2015年7月28日