弁護士日記

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刑事事件~国選弁護人と私選弁護人

前回までに,刑事手続の大まかな流れや,弁護士としてできることなどについて,説明してきました。
今回は,どういうときに弁護士がつけられるのか,また,国選弁護人と私選弁護人の違いなどについて,説明します。
国選弁護人というのは,その名の通り,「国が選んだ弁護士」ということです。
それに対して,私選弁護人というのは,「私」,つまり自分で選んだ弁護士ということです。
国選弁護人の場合,逮捕勾留されている(捕まっている)人で,弁護士を雇うお金がない場合,裁判所に請求することで,国選弁護人を付けることができます。
国選弁護人の場合,国が弁護士費用を負担し,基本的に本人が弁護士費用を払う必要はありません。
私選弁護人の場合,もちろん,犯罪の疑いをかけられている被疑者は,いつでも自分で見つけてきた弁護士をつけることができます。
私選弁護人の場合,自分で弁護士を頼むので,当然,自分でその弁護士にお金を支払うことになります。
なお,弁護士というのは,疑いをかけられ捕まっている本人しか選べないわけではありません。
法律上,弁護士は,疑いをかけられ捕まっている本人だけでなく,法定代理人(未成年者における親権者など),配偶者,直系の親族(両親や子供など),兄弟姉妹などの方であれば,本人のために弁護士を選ぶことができます。
ところで,現在は,捕まっている人のほとんどが国選弁護人がついていることが多く,お金を出してまで,弁護士を探す必要はないと思われるかもしれません。
しかし,現在でも,喧嘩で相手を殴ったが相手の人が怪我をしなかった場合(暴行),風呂を覗くために人の家の敷地内に侵入した(住居侵入),一般的な痴漢(条例違反)などは,捕まっていても,法律上,国選弁護人を選ぶことができませんし,検察庁で釈放され,家で普通に生活しながら事件の結果を待つ場合(在宅事件と言います。)などの場合,逮捕勾留されていないので,当然,国選弁護人を付けることはできません。
また,国選弁護人は,裁判所が選ぶものなので,当然,特定の弁護士を指定することはできません。
最近,弁護士の数も増え,ご高齢の弁護士から若い弁護士まで,刑事事件の経験がたくさんある人からそうでない人まで,情熱的に動く人から冷静に考える人まで,色々な弁護士がいます。
そんな中からどのような弁護士が国選弁護人につくかは,正直,「運」です。
それに対し,弁護士を本人または家族が頼んで付ける場合には,当然,弁護士事務所に相談に行き,信頼の置ける弁護士に事件を任せることができます。
次回は,裁判員裁判について,説明したいと思います。

(弁護士 久冨木大輔)

投稿者 : admin|2014年8月12日