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刑事事件

一般市民が刑事事件に関わることは多くないでしょう。

それだけに,刑事事件にかかわってしまった場合,「今後どうなるんだろう。」,「どうしたらいいんだろう。」と人知れず悩んでしまう人も多いはずです。

刑事事件についても,ぜひお気軽にご相談ください。

例えば

酒に酔い飲み屋で喧嘩して相手に怪我をさせてしまった。警察に連れて行かれ,調書に署名した。警察官から,相手と示談したらどうかと言われた。

交通事故を起こし,相手に怪我をさせてしまった。実況見分に立ち会ったり,警察で調書に署名したりしたが,今度は,検察庁に呼ばれている

・家族がおれおれ詐欺に関与したと言う理由で警察に逮捕されたと連絡が入った。絶対に詐欺に関与しているはずはない

・家族が電車内で痴漢行為をしたということで逮捕されてしまった。長く捕まっていると会社をクビになってしまうかもしれない。

・元交際相手からストーカー被害に遭っており,エスカレートしている。警察はなかなか取り合ってくれない。

・会社を経営しているが,どうも従業員が使い込みをしているらしい。

などなど,ご相談いただければ,具体的な状況をお聞きした上で,刑事手続きについて一から丁寧に詳しくご説明し,適切なご対応をご提案します。

 

刑事手続きの流れ

1 捜査の開始

人が犯罪を犯した場合,所定の刑事手続きに則って裁かれます。これは主に,刑事訴訟法で定められています。

刑事訴訟法によると,警察は,犯罪があると思料した場合,捜査を開始します。そして,警察は,被疑者が犯罪を犯したことを疑うに足りる相当な理由がある時,裁判官があらかじめ発した逮捕状に基づいて,被疑者を逮捕し,強制的に身柄を拘束します。ただし,現行犯の場合など,逮捕状に基づかなくてもその場で逮捕されることがあります。

2 逮捕後の手続き

警察に逮捕されると,被疑者は,身柄を警察署の留置場に拘束され,警察官による取調べを受けます。そして警察官は,逮捕した時から48時間内に検察官に事件を送致することになります。

検察官に送致されると,被疑者は今度は検察官から取調べを受けます。主に,それまで警察が行った捜査に基づく犯罪事実についての確認です。そして,検察官は,24時間以内に被疑者をさらに身柄拘束すべきか判断します。検察官が,身柄拘束不要と判断した場合,被疑者は,釈放されますが,必要と判断した場合,検察官は,身柄拘束の可否を裁判官に判断してもらうことになります。これを勾留請求といいます。勾留とは,被疑者の身柄を原則10日間拘束する強制処分です。

勾留請求を受けた裁判官は,警察及び検察が捜査した証拠と被疑者からの弁解を検討し,勾留すべきかを決します。これを勾留質問といいます。

勾留が認められると,被疑者は,警察官及び検察官から本格的に取調べを受けることになります。勾留は,裁判官の決定で1回延長されることがあり,被疑者は,最大20日間身柄を拘束受けます。

そして,勾留期間内に,検察官が起訴することにより,刑事裁判が開始します。起訴された後は,原則として起訴事実についての取調べを受けることはありません。捜査は終了し,その後の公判に臨むことになります。

3 保釈

逮捕勾留を経て起訴された被告人は,起訴後も多くの場合,勾留による身柄拘束は続きます。しかし,起訴前の勾留とは異なり,起訴後の勾留では,保釈により,判決までの間,身柄が自由になることがあります。保釈は,被告人に逃亡の恐れがなく,証拠を隠滅する恐れがないと裁判官が認めたときに,相当の保釈金を積んで行います。

4 公判

裁判所は,起訴された事実について審理し,有罪か無罪かを決します。原則として,被告人は,公判期日に全て出廷します。公判段階では,被告人に代わって,主に弁護人が活動します。起訴事実に争いがあれば,弁護人は,被告人の意見を聞いた上,検察官の立証を弾劾し,被告人に有利な事実を主張立証していきます。公判期日において被告人が発言する機会は,冒頭手続きでの起訴事実に対する罪状認否,その後の証拠調べ手続きにおける被告人質問,証拠調べが終わった後の最終陳述です。

一連の審理が終わった後,裁判所は,起訴事実について,有罪又は無罪の判決を下すことになります。

5 被疑者,被告人にとって重要な権利

(黙秘権)

被疑者,被告人は,取調べに際し,供述を拒む権利を有しています。これを黙秘権といいます。供述を拒んだからといって,不利益に扱うことは許されません。

取調べの多くは,警察の取調室といった密室で行われます。身柄拘束を受けた者は,留置場と取調べの往復がいつまで続くのか分からず,動揺や恐怖心などから取調官から問われた事実を認めなければならないと追い込まれ,身に覚えのないことを供述してしまうことがあります。一度供述をしてしまうと,それは後の裁判での証拠となり,有罪認定に使われてしまうこともあるのですから,注意を要します。捜査段階で,認めた事実について,後の公判で覆すことは非常に困難です。したがって,取調べの時には,黙秘権を思い出し,身に覚えのないことは,供述するべきではないのです。

(弁護権)

被疑者,被告人は,自己の主張や弁解を代わって行ってもらう弁護人を選任する権利を有します。

身柄拘束を受けると,自由には外部との接触が出来なくなります。家族知人との面会の時間も限定されます。捜査段階では,裁判官から接見禁止命令を受け,一切の面会を禁止される場合もあります。しかしながら,身柄拘束中であっても,弁護人は,必要があればいつでも接見が出来ます。したがって,弁護人は,被疑者,被告人の唯一の外部との窓口になります。弁護人を選任すれば,取調べの内容について相談でき,家族との連絡や示談交渉など,弁護人が代わりに行うことが可能になるのです。

起訴後は,国選弁護人として,全ての被告人に対し,弁護人がつき,弁護権が保証されています。弁護士費用は,国で賄っています。

しかし,起訴前の被疑者に対しては,このような国選弁護人の制度はないため,弁護士費用の関係から,必ずしも弁護権が十分に保証されているとはいえません。もっとも,弁護士会は当番弁護士制度を運営しており,警察に逮捕されたとき,連絡を受けた当番の弁護士がすぐに駆けつけ,相談にのることが出来ます。その費用は,一回目については,弁護士会が負担し無料です。また,その後も弁護人の協力を得たい場合,費用の負担ができなくても,法律扶助協会による援助制度があるため,これを利用すれば,弁護人をつける事が出来ます。